就職活動


来年には、2018年度卒業生の就職活動が始まる中で、 学校でも少しずつ就職活動の情報が流れています。 そのため、私自身、「就活の準備をしないといけない」と感じ 就活の流れを調べていて、今回インターンシップで面接に立ち会わせてもらい、 タイの就活について知りたいと思いました。 日本の大学では2017年卒業生の77.5%(8月末時点)が内々定をもらっています。 そこで、タイの就職活動はどの様に行われているのかを 現地スタッフに質問してみました。 まず日本の就職活動についてです。 就職活動開始の時期としては、3月とされています。 そのため、ここからエントリーをし始めます。 また、その年度の卒業生は全員が一斉にスタートを切ります。 そして、就職サイトに登録して企業情報を確認し、 各自が気になる企業にエントリーをします。 エントリーは、一人当たり平均30~40社にします。 そこから企業を絞ってエントリーシートを出していきます。 一方タイでは、卒業の6ヶ月前くらいから徐々に就活を始めます。 日本人なら、「卒業までに決まらないなんてありえない」 と感じますが タイ人は卒業までに決まらなくても焦ることはないみたいです。 むしろ、卒業後に就職活動を始める人も多いくらいです。 さらに、就活は自分の暇な時にやるくらいの感覚と言っていました。 そのため、自分のタイミングで就活を開始しできます。 人材紹介会社と面接を一度行ってから登録をします。 タイでは、就職情報サイトと人材紹介会社の二つの方法で行います。 また、サイトよりも人材紹介会社を使うことが主流です。 そして、人材紹介会社が企業情報を教えてくれます。   その後エントリーをして、企業で面接をするというのが大きな流れです。 また、タイでは大学の成績は重視される傾向にあるようです。 就活の期間は1~3ヶ月程度の短期的なものです。   そして、私がタイの就活において一番驚いたことは 「エントリーは5社くらいしかしないということです。 理由を現地スタッフに尋ねてみましたが、分からないみたいでした。     そこで、私なりに理由を推測してみました。 まずタイの就職活動は個人でやるため、 会社からの合否結果が遅くても1か月後には出ます。 日本だと、みんなが一緒に試験を受けるため、 採用になるまでに1ヶ月以上かかります。 なので、多数の企業にエントリーをしておかないと、 受けている企業がダメだった場合に後がなくなってしまいます。   また、タイは国として外国人事業法によりタイ人の雇用を守っている上に、 労働者不足が深刻です。 このことはタイの移民労働者の数が物語っています。 労働許可制度の下、2009年に登録されたミャンマー人、ラオス人、ベトナム人は 1,314,382人 (Thailand Migration Report 2011, IOM Bangkok) です。 外国の労働力に頼らないといけない状況となっています。 そのため、就活生にとって売り手市場と考えられます。   さらに、少子高齢化が進んでいます。 合計特殊出生率(一人の女性が一生に産む子供の平均数)は、 日本の1.42 (The World Bank:2014年)とほとんど変わらない 1.51(The World Bank: 2014年) になっています。 理由としては、タイにおいて女性の社会進出が活発になており、 女性管理職は、日本が7%なのに対してタイは36%という高水準である ということが考えられます。     この様な理由から、 タイは失業率1%以下と日本の3%を大きく下回っており、 のんびりとした短期的な就職活動が行われているのではないかと思います。   高知工科大学 2016年度インターンシップ生 タカハシ
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