タイの生活で不便なこと1
先日、タイ事務所のスタッフさんに「タイの生活で不便なこと、欲しいものは何ですか?」 という質問をしました。
そこで、たくさんの回答をいただきました。
今回は、その回答について話していきます。
一つ目は、交通整理。
バンコクに行って驚くのは、何と言っても日本のGW並みの渋滞です。
その渋滞が毎日です。
バンコクにおける交通渋滞では、毎日1億5,000万円の燃料が無駄になっており、 タイの経済研究所は渋滞の経済損失額を年間約1,600億円と試算しています。
交通渋滞はデメリットしかなく経済にも大きく影響しています。
渋滞の理由は、道路数と信号と交通ルールです。
①道路数が少ない。
データは古いですが参考程度に紹介しますと、 日本の2009年の合計道路延長は1,207,867km、道路密度は3.20km/ km²。 タイの2006年の合計道路延長は180,053km、道路密度は0.35km/ km²。
タイの面積は513,120 km²であり、日本の面積377,972 km²の約1.36倍の大きさに関わらず 合計道路延長は日本の約0.15倍の少なさです。
バンコクは大通りとそこから枝状に延びるソイという小路で構成されています。
ソイは行き止まりが多く、抜け道が少ないです。
また、バンコクは道路数が少なく交通許容量が160万台にも関わらず、 2012年度自動車登録者数は許容量の4.7倍である752万3,000台に至ります。
つまり、皆が同じ道を運転するため、渋滞が起こります。
②信号の待ち時間が長い、信号の数が少ない。
信号は、対面同士を青にせず、1方向ずつ信号を変えていきます。
このため、差路の数によって待ち時間が長くなります。
さらに、信号の数がUターンが出来る場所が多いので、日本に比べて少ないのも 原因の一つです。
③交通ルールが守られない。
また、交通ルールは信号が赤でも普通に自動車やバイクが走り、 バイクタクシーが車間を通り抜け、皆好き勝手に運転しています。
よって、私は、タイ政府が国民総生産における道路整備支出予算割合を 時間をかけて拡大し、現在のようなバンコク中心の放射道路を 日本の東京のような環状道路にしていけば改善されると思います。
また、交通ルール面で、国民性を見直す必要がありそうです。
2つ目は、公共交通機関。
アンケートでは、日本のような新幹線や快速電車がなく、 公共交通機関が少ないという回答をいただきました。
現在は高架鉄道や地下鉄が4線路で80駅にて電車が稼働中ですが、 今はまだ便利とは言えないでしょう。
しかし、今後の都市交通計画は凄まじいもので2029年には12路線がバンコク中心に 開業される予定だそうです。
そのため、公共交通機関への不満解消は時間がかかるでしょう。
公共交通機関の建設は、渋滞を緩和するため、経済発展にもつながります。
3つ目は、銀行。
①通帳に備考欄がない。
日本の銀行と違い、振込先を印字する備考欄がないそうです。
印字されないため、タイで同じ商品を商売取引する際には、入金した時間を 相手に連絡する必要があります。
②金額の印字ミス。 日本では考えられないですが、たまに金額が違う時があるそうです。
そのため、頻繁に通帳の印字ミスをチェックする必要があります。
それは、タイで銀行システムを発明した人が、初めに名前の印字機能を取り入れなかった為、 そのまま普及してしまい改善が難しくなっています。
上記から、解決策は、年度を決めて、 日本の銀行システム技術を取り入れることだと思います。
日系企業が進出すると両国にとってwin-winになるでしょう。
これもタイのハイテク化につながるのではないでしょうか。
まだ、回答の中の紹介したい不便な点がたくさんありますので 次回は「タイの生活で不便なこと2」でブログにアップします。
高知工科大学 2016年度インターン生 M村