BOI(Board of Investment:タイ国投資委員会)とは、タイ政府が海外からタイ国内への投資振興のために投資に対する優遇措置を与える権限を持った政府機関であり、1954年に設立し産業奨励の活動を行っています。
農業、工業、サービス業の競争力を向上させるため、奨励申請プロジェクトは以下の条件があります。
投資奨励法に基づく恩典の内容は、BOIへ申請・承認されたプロジェクト毎に異なり、BOIから与えられる投資奨励証書に具体的な恩典の内容が記載されている(同様に遵守すべき条件の内容も記載されている)。
恩典の内容は、投資奨励事業ごとに規定される「基礎的恩典」と各種の「追加恩典」に分かれている。
「追加恩典」は競争力向上、対象区域、特別措置による恩典となっています。
一方、「基礎的恩典」は税制上の恩典と税制以外の恩典に分かれており、投資奨励業種のランク(A1+~B)によって恩典の内容は異なります。
税制上の恩典には以下があります。
税制以外の恩典には以下があります。
※BOI恩典のもとで取得する外国人のビザ・ワークパーミットには、通常の要求される外国人1人あたりの最低資本金(200万バーツ)、タイ人雇用(4名)、最低月額給与(日本人50,000バーツ)の条件は求められない。
BOIの投資奨励事業は、タイ政府が海外からタイ国内への誘致したい事業が対象となるため年々、変更されている。具体的な投資奨励事業については、毎年BOIが「Inventment Promotion Guide」として公表しています。
BOIの投資奨励申請の手続きは、BOI情報収集・相談から投資奨励証書の発給まで最低でも6ヵ月程度を要するため、法人設立や事業開始までのスケジュールを考慮して申請時期を検討する必要があります。
具体的な投資奨励申請の手続きは以下のとおりです。
BOIの情報収集の方法として以下があります。
BOIの情報収集を行うにあたり、BOIを申請・取得するメリット・デメリットを整理しておくことが重要となります。
また、BOIの情報収集の1つの有効な手段として、BOIへ直接相談を行うことが挙げられます。タイにて行う事業概要(下記の事項)を整理したうえで、関連するBOI投資奨励事業の取得可能性について相談するものです。BOIへの相談は、対面面談の形式とWEB面談の形式とありますが、いずれの場合にもタイ語⇔日本語(または英語等)の通訳者を同席させる必要があります。
投資奨励申請書には主に以下の情報を記載する必要があります(投資奨励事業により追加情報を求められます)。
なお、➁投資奨励申請書の作成・提出が、申請手続きにおいて最も時間と労力を要する部分となります。申請書をBOI担当官に提出すると通常、BOI担当官から申請書への質問や追加資料を要求されますのでBOI担当官が申請書を受取ってくれるまで対応することが必要となります。よって、投資奨励申請書の提出とは、実際にはBOI担当官による申請書の受取りと理解されると良いと思います。
申請書を提出すると(実際はBOI担当官が申請書を受取ってから)、10営業日以内にBOI担当官との面談が設定されます。
BOI事務局は投資規模に応じてプロジェクト審査を行います。
審査結果は、BOI事務局による会議(月2回程度)によって決定し、会議から7営業日以内に申請者に通知されます。
申請者は奨励認可通知の受領日より1ヶ月以内に奨励受理回答をする必要があります(1ヵ月毎の延長申請が3回まで可能)。この際に投資奨励証書の内容(奨励事業の内容、恩典の内容、条件の内容)について確認をしておく必要があります。
申請者は⑥投資奨励受理の回答から6ヵ月以内に、奨励証書の発給申請を行う必要があります。BOIは発給申請から10営業日以内に投資奨励証書を発給します。
以上がBOIの投資奨励申請の手続きとなります。朝日ビジネスソリューションタイランドでは、上記のBOI手続きの全てにおいて日本語によるサポートをいたしますので、「お問い合わせ」からお気軽にご相談ください。
タイ新規進出(または既存のタイ現法)においてBOI申請・取得をするか否かについては、BOI取得のメリット・デメリットを検討する必要があります。
BOI取得のメリットとして以下があります。
一方、BOI取得のデメリットとして以下があります。