タイ国の書類保管の義務期間
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会計上の書類保管の義務期間
会計法では会社などの記帳義務者に対して、帳簿および会計証憑の保管を義務付けています。会計法 第14条では、記帳義務者は帳簿および会計証憑を決算日から5年以上保管する必要があると規定しています。
税務上の書類保管の義務期間
歳入法ではVAT登録事業者に対して、VAT申告書、タックスインボイス(原本および控え)および関連する記帳、会計証憑などの保管を義務付けています。歳入法 第87/3条では、VAT登録事業者は上記書類について申告書の提出日から5年以上保管する必要があると規定しています。
法人所得税についてはVATのように書類保管の義務期間を直接定めた規定は明示されていませんが、歳入法 第19条では、歳入局の税務調査において申告書の提出日から2年以内に召喚状を発行する権限を有すると規定されています。ただし、同条では会社に脱税の意図があると懸念される場合や税金還付申請の場合には申告書の提出日から5年以内まで延長されると規定されていますので、書類保管の義務期間についても申告書の提出日から5年間というのが目安になると考えます。
(ただし、VATの無申告の場合など申告期限から10年以内の更生が規定されているものもあります)
会社法上の書類保管の義務期間
民商法 第1271条では、会社の清算が結了した場合、清算人は帳簿・書類を登記官に引き渡し、登記官が清算結了日から10年間保管すると規定されています。よって、書類保管の義務期間についても10年間というのが目安になると考えられるため、会計・税務書類以外の書類(重要な契約書など)の保管期間の参考にすれば良いと考えます。
一方、会社登記書類(会社登記簿(Affidavit)、株主リスト(BOJ5)など)について、現在は商務省データベース等にて電子登録されているため書類原本という概念がないのかもしれませんが、このような会社登記書類については会社が存続する限り書類保管をする必要があると考えます。
その他の書類保管の期間
上記の会計上、税務上、会社法上の書類保管の義務期間以外に考慮する必要がある書類保管の期間としては、銀行送受金(特に海外着金・送金)時における銀行提出書類というものがあります。例えば、借入金の返済時には当初の借入金契約書および借入金入金の銀行証憑を銀行送金処理の際に求められることがあるため、取引銀行への確認を行う必要があることに留意が必要です。
松元 勝彦
代表取締役 日本国公認会計士
大手監査法人で17年、うち10年はKPMG(タイ、マレーシア、シンガポール)にて海外駐在。 東南アジアにおける会計・税務・海外進出支援の実績を活かし、タイ国の日系企業から安心・信頼してご相談いただける会計事務所を目指す。