タイと日本の最低賃金、物価比較


 近年、日本は少子高齢化と人口の減少により内需は縮小し、日本の企業の海外進出が増えてきています。外務省のウェブサイトによると、平成28年10月1日時点でタイの在留邦人数は7万337人(全体の約5.3%)で、米国、中国、オーストラリアに次ぎ4番目に多いです。2014年11月時点でタイ商務省事業開発局が管理する企業データベースに登録された日系企業は8,890社。その中で活動が確認できたのは4,567社で、約半分しか稼働していませんが、タイの在留邦人数と日系企業が多いことが分かります。

  なぜタイに進出するのか。理由はたくさんあると思いますが、その一つに人件費の安さがあります。下記に、タイと日本の最低賃金を比較しました。

 タイ中央賃金委員会は2016年10月19日、それまでの日給300バーツの最低賃金を改定し、国内69都県の最低賃金の引き上げを決定。2017年1月から実施され、10バーツがバンコク都を含む7都県、8バーツが13県、5バーツが49県で引き上げとなりました。バンコク都の最低賃金の310バーツを日本円にすると約1047.8円(1バーツ3.38円(2017年9月22日現在))です。1989年ではバンコクの日給は76バーツであったので、この30年間で約4倍も最低賃金が上昇しており、昔より人件費が高くなっています。

  一方日本では、厚生労働省によると2017年度の最低賃金を全国平均で時給25円引上げ、848円にすると決めました。平成29年9月30日~10月14日の間に各都道府県で最低賃金が改定されます。東京都は932円から958円になり、これを日給に直すと958(円)×8(時間)=7664円となり、タイの日給の約7倍の数字になります。

  また、タイと日本では物価が違います。タイで500㎖のペットボトルの水は1本7バーツ(約24円)ですが、日本だと100円~150円します。ご飯も日本だと安いお弁当で298円ですが、タイは屋台のお店で食べると40バーツ~60バーツ(約135~200円)ほどでお腹いっぱいになります。タクシーの初乗りはタイだと35バーツ(約118円)、日本は東京のタクシーで初乗り410円です。家賃は東京だと築10年以内の一人暮らし用の1Kで月7~8万円で、タイでは場所や設備などにもよりますが、月約2~3万円からでもバンコク中心地に住めるところがあるとタイ人スタッフの方に聞きました。

 このようにタイの方が日本より物価が安いので、最低賃金にも大きな差が生まれているのだと思います。もしタイで労働許可証(ワークパーミット)を取得して仕事をする場合、日本人は月給5万バーツが最低賃金として定められています。タイは日本よりも物価が安いので、比較的良い暮らしができるのではないかと感じました。 

高知工科大学 M井

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